福井学研究発表

末町の古きをたずね、あたらしきを知る

末町ふるさと史編纂委員会

歴史

文化

取り組み詳細

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古代から現代に至る先人たちの取り組みを検証し、村づくりへの知恵、努力、苦労を学び後世への礎とする。また、伝承されてきた文化、風俗、風習を調べふるさと史に表すことにより、時とともに風化しつつある事柄を後世に伝える。

ふるさと史編纂資料の収集・文書編集・校正

自治会保管の資料・古文書類、人から人へ語り継がれてきた言い伝え、歴史に造詣のある人たちの記録文、写真を下に文書化を進め、集落の生い立ちと名前の由来、教育、文化、腐臭、風俗、産業、事業など後世に伝えたい事柄を収集編集した。

史実調査/木の末地蔵尊由来

言い伝えや古文書に書かれている「木の末地蔵尊」の史実について「木の本地蔵・木の中地蔵」との関連を調べるため、滋賀県近江八幡市小舟木町の願成就寺に安置されている「木の中地蔵」を尋ねた。住職によると三重県伊賀市柘植町にあるようだとの話を聞き、柘植町民族歴史資料館に問い合わせしたが、存在は不明ということで、やむなく断念した。弘法大使作と伝えられている三体の地蔵のいわれについて、滋賀県の木ノ本町に祀られる「木ノ本地蔵」との関連も調べてみたが、これも諸説があり、歴史を紐解くことの難しさを感じた。

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成果

 昔の集落の姿と住居の様子、今はなき建造物と須恵器の窯跡、生活様式、産業継体の変遷により失われた物、農林産業等の変革による人々の暮らしの移り変わりなど、集落のたどってきた様子がおぼろげに浮かび上がった。
 米の生産にまつわる水資源の確保のため苦労話、農林業以外にさして産業のなかった中山間地にあって、新たな収入源を求めて模索した先人たちの苦労など、時代の流れとともに忘れ去られてしまう事柄を記録に表し、先人たちが築き守ってきた歴史の流れを広く住民に伝え、将来へつなげていくことが重要であると感じた。
 特に、自然環境の後輩、少子高齢化による限界集落への移行と農地、山林の荒廃など、難題が山積する中、地域住民が連携して取り組むことでしか解決できない物が多いことに気づいた。
 また、身近な問題として公共交通機関の減便が進み、高齢者にとっては、ますます市街地への行き来が不便になり、医者に見てもらうにも大変困難な時代になっている。
 ふるさと市の観光を主目的に活動を進めてきたが、この地域におかれている現状を見れば見るほど、早急に対応しなければならないことを感じている。